前回に引き続き藤田先生のインタビューを続けます。

【門】フィギュア制作ってめちゃくちゃ時間泥棒ですよね。休日なんて朝からやって夕方まであっという間に過ぎちゃう。そんでもって出来上がったのはスカートのベースまでとか。Q.初心者が20cm程度のフィギュアを創るのに実作業時間でどれくらいかかるものでしょうか?

     ↑SDキャラの製作途中写真(ポリパテ) 腕や足の細さがおわかりいただけるだろうか

【藤】作るキャラクターの服装やポーズ、どの素材で制作するかによっても異なりますので、実作業時間をお答えするのは難しいです。フリルがたくさん付いた服装をイメージしたら、作ったことがなくても面倒で時間がかかりそうなのはわかりますし、こだわりだしたらきりがないのはマンガやイラストでも一緒でしょう。

【門】そりゃそうですね。自分の中の理想の及第点で制作すると、特にどことは明言しませんが一つのパーツを作るのに5回くらいは作り直して、一向に進む気配が見えなくて無限ループに入っているでは?と勘違いしてしまいます。デジタルで制作して修正前と見比べてみるなんてことも出来ないから、なかなか踏ん切りがつかないところです。そんな中でQ.一番お手軽な素材って何なんでしょうね?

【藤】お手軽というのを価格や取り扱いのし易さと考えると「ファンド」です。実は「ファンド」は商品名で、粘土の種類としては「石粉粘土」なのですが、商品名のほうが素材名として定着してしまうくらい愛用されています。素材の性格としては素直の一言です。盛りやすいし、削りやすいし、匂いもほんの少し酸っぱい匂いがするだけであまり周りに気を使わないで済みます。ただ、乾燥するまでに時間はかかりますけど。

【門】そっちでしたか・・・ポリパテで作っている時なんて、石をカッターで削るなんて何て拷問なんだと思ってました。その時はとにかく乾燥時間が短くてプロも愛用の言葉にふらっと来てしまいました。私は半分フィギュアの講義を何度となく聞いていて始めてみたのですが、そもそもQ.フィギュアを受けられた受講生で一番多い理由は何だか聞いてますか?

【藤】「推しのキャラクターが商品化されないので、自分で作るしかない」というのが一番ですかね。 次に多いのが「なんとなく、やってみようと思って・・・」意外です。

【門】「なんとなく」ってすごいですね。てっきりワンフェスやイベントに出てみたいといったことが2番目かと思ってました。マンガやイラストの二次創作と違って版権に厳しいからかもしれないなぁ。ありがとうございました。

といったところで、常識的な回答が帰ってきて安心できる反面、ネタ的にはもっと何か・・・と思ってしまうところもあり、今度インタビューをする機会があればミーティングと称して居酒屋で聞いてみるとします。

↑SDキャラ ポリパテ完成

この記事を書いた人

スタッフ門前
おとなの美術室スタッフ
おとなの美術室事務スタッフ。 門前の小僧習わぬ経を読むから命名。サブカルをこよなく愛するナイスミドルである。一時期ブログ投稿を降板させられたが、10周年を機に復帰。